「コーヒーを出して。」と、上司が言う。
Aは「はい。」と答えて引っ込み、しばらくして戻って来て、「コーヒーがありませんでしたので出せません。どうしましょうか?」と訊く。
Bは「はい。」と答えて引っ込み、コーヒーがないことに気付く。で、ここで考える。上司が「コーヒーを出して。」と言ったのはなんのため?客人をあたたかい飲み物でもてなすためだよね。だったら、コーヒーはなくても、紅茶でも日本茶でも、とりあえずはいいよね。「あいにくコーヒーは切らしてますが、日本茶をお持ちしました。」
* * *
Aは、公務員の仕事のイメージ。
Bは、コンサルタントの仕事のイメージ。
「それは、なんのため?」コトの本質を問い、解決策を提案する。かっこよく言えば「ソリューションの提示」なんてことになるのかな。
コンサルタントじゃなくても、「それは、なんのため?」あるいは「それは、なぜ?」と、日々の出来事を、たとえそれが当たり前のことのように見えても、立ち止まって問うてみることが大切なんだと思うよ。そこから、新しい発見がある。全体像の理解が進む。
* * *
上司が客人をあたたかい飲み物でもてなすのは、なんのため?
ー>客人とよい関係を築くため。(客人とよい関係を築くためには、どうすればいい?=なぜ、客人とよい関係が築けないの?)
客人とよい関係を築くのは、なんのため?
ー>商談をうまく進めるため。(商談をうまく進めるためには、どうすればいい?=なぜ、商談がうまく進まないの?)
商談をうまく進めるのは、なんのため?
ー>売上を伸ばすため。(売上を伸ばすためには、どうすればいい?=なぜ、売上が伸びていないの?)
売上を伸ばすのは、なんのため?
ー>給料を上げるため。(給料を上げるには、どうすればいい?=なぜ、給料が上がらないの?)
給料を上げるのは、なんのため?
ー>豊かな生活をおくるため。(豊かな生活をおくるには、どうすればいい?=なぜ、豊かな生活が送れないの?)
・・・
こういうのって、「システム思考」とか呼ぶらしいけど、要は「それは、なんのため?」って問うてみるのは有意義だよ、って話です。
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